知識の宝庫!目がテン。👁

http://www.ntv.co.jp/megaten/library/date/12/06/0616.html
知識の宝庫!目がテン!ライブラリー
科学で ダニ を撃退せよ
第1135回 2012年6月16日
ジメジメした梅雨に大繁殖する生き物が…ダニ!試しに、あるお宅で、ダニ駆除の専門家にベッド、畳、タンスの中、イス、ぬいぐるみの埃を吸い取ってもらい、特殊なカメラで見てみると…なんと、ダニは全ての場所に潜んでいました。そう、実はどんな家にも、ダニは必ずいるんです!ダニのおかげで、人によっては咳が出たり、刺されてかゆくなったりとアレルギー症状が出てしまうことも…そこで、目がテンでは、新シリーズを始動!その名も「害虫バスターズ」!世間でよく行われている、身近な害虫撃退法の効果を、実験で検証!第1弾は、ダニ編です。

①ダニは「掃除」で撃退出来る?
ダニは、掃除で撃退できると思うか、街で聞くと…30人中19人が撃退できると回答。その理由は、ダニを掃除機で吸い込むことで撃退できるからとのこと。そこで、害虫バスターズ出動!掃除の撃退効果を実験で確かめます。1平方mにカットしたじゅうたんに、大量の生きたダニを撒き、小さなダニを逃がさぬ、特殊なフィルターを取り付けた5台の掃除機で、徹底的に吸い取ります。1台で2方向から掃除し、同じ場所を2回吸引。5台の掃除機で計10回、徹底的に吸い取ったので、じゅうたんにダニは残っていないはず!しかし、じゅうたんを特殊なカメラで見てみると…なんと、じゅうたんの中にはたくさんのダニが残っていたんです!しかも、撒いたダニの量は推定54000匹以上なのに、取れたのは約11000匹と、わずか5分の1しか取れていないという結果に。専門家に理由を伺うと…「ダニは暗くて狭い場所を好み、じゅうたんの奥深くに入り込むため、掃除機では取りにくい」そう。掃除機で吸われ、さかさまで耐える「ダニ」さらに、「ダニは吸引されても、脚を繊維にからみつけ、離れないようにしている」と言うのです。そこで、掃除機で吸引しながら、ダニの様子を観察してみると…本当に、脚を繊維にからみつけて、必死に吸引されまいと踏ん張るダニの映像を撮影することに成功!!目がテンだけが撮影に成功した、驚異のダニ映像です!
実は、ダニは、脚の先端部がハサミ状になっているため、これで繊維をつかみ、掃除機の吸引に耐えることができたのです。ただし、掃除機は生きているダニは取りにくくても、アレルギーの原因になる、ダニの死骸を吸い取る効果があるので、掃除機をこまめにかけることは、アレルギー対策にはとっても重要なことなのです。

②ダニは「洗濯」で、撃退できる?
続いては、洗濯でダニを撃退できるか検証!街で聞いた結果、30人中22人が、「撃退できると思う」と回答。理由は「洗剤や、脱水の遠心力で死ぬ」と言う声が多数。そこで、再び害虫バスターズ出動!まずは、水を通す袋にダニを入れ、この袋を、洗濯するクッションの表面付近と中心部の2ケ所に入れます。そして、全自動洗濯機に洗剤を入れ、標準洗いコースで実験スタート!ダニは洗剤にまみれ、脱水では遠心力、すすぎでは水攻め、最後にもう一度脱水でトドメを刺し、実験終了。クッション表面付近に入れたダニ(ほとんど生きている)これでダニは一網打尽か!?まずはクッションの中心に入れたダニを観察すると…なんと、ほぼ生きていました!さらに、水流のダメージも大きい、表面付近のダニも、ほとんど生きていたのです!
専門家によると、「ダニは環境の変化に強く、家によくいる種類のダニでも、酸素が少なくても生きていける」とのこと。そこで、洗剤液の中にダニを沈めて、観察してみると…なんと2時間経ってもダニは洗剤液の中で元気なまま。実は以前、先生がダニを1週間洗剤液に浸けた実験でも、生きていたそうです。ただし、洗濯はダニの死骸を減らす事ができるので、アレルギー対策には確かに効果はあるのだそうです。

所さんのポイント
ポイント1
ダニは、一時的に酸素が無くても生きられる強い生命力を持っているので、洗濯機にかけてもほとんど死なないのだ!

③ダニは、「屋外に干す」と撃退できる?
さあ、掃除も洗濯もダメなら、屋外で干すのはどうでしょう?街では、およそ3分の2の方が、撃退できると回答。その理由は、「紫外線の他、温度が高くなるので、ダニが死ぬ」という答えが多数。そこで、害虫バスターズ出動!布団、カーペット、畳、ソファーを用意し、通気性のある袋に入れたダニを、中心と表面の2ヶ所に入れます。そして朝10時、実験開始!この日の東京は、気温26.2℃を記録した夏日で、雲ひとつない晴天!そして、開始から6時間、太陽の熱をたっぷり当てて、夕方4時に実験終了。そして、袋を回収し、まずは布団のダニの様子を見てみると…中心部でも、表面でもダニはほとんど生きていたんです。さらに、カーペット、畳、ソファー、全ての袋で、ほとんどのダニが生きていたのです!念のため、ダニに紫外線だけを、天日と同じ6時間当て続けてみても、ダニは元気なままでした。つまり、紫外線も効果なし…。しかし、真夏の猛暑日ならどうでしょう?そこで、どれくらい高温にすればダニを撃退できるのか?最後の頼み、室温およそ90℃のサウナで実験です!これまでと同様、ダニを入れた袋とクッションの中に入れ、複数、サウナの中に置き、クッション内部には温度計を設置。扉の外から温度が見えるようにして、実験開始!10分おきに、ダニが生きているか確認します。まずは10分後、すでにクッション内部は70℃以上に達していますが…ダニは弱っているものの、まだ生きています。そして20分後、30分後と、徐々に生きたダニは減っていきます。そして、40分後、遂にダニはほぼ全滅!害虫バスターズ任務成功です!といっても、サウナには布団なんて持ち込めませんよね。そこで、解決策はズバリ!「コインランドリーに行こう!」です。コインランドリーにある高温乾燥機は、80℃~120℃の高温で乾燥させる事ができるので、ダニは確実に死滅します!大型の高温乾燥機があるコインランドリーで布団等を乾燥させればバッチリです!ただし、天日干しにも一定の効果はあります。実は、ダニは湿度50%以下では繁殖できません。布団を天日に干す事で、湿度が低くなるので、ダニの増加を防ぐことができるのです!

所さんのポイント
ポイント2
ダニは、70℃以上の温度で40分以上乾燥させると全滅した。つまり、コインランドリーの高温乾燥機を利用すれば、ダニは撃退できるのだ!
動物(地上)編へ物・その他編へ
前週 次週
ページトップ

ジャンル別一覧 日付別一覧